寝台特急「北陸」の運転上の特徴

寝台特急「北陸」の運転上の特徴

1.推進運転

寝台特急「北陸の上野駅での発着番線は、頭端式 (とうたんしき) といわれる行き止まり式の地平ホームでした。


頭端式 地平ホームは機関車の付け替えができません。


ですから「カシオペア」や「北斗星」、「あけぼの」の各寝台特急とおなじく、車両基地の尾久からの(への)回送である列車については、機関車が客車を押す推進運転でした。


機関車に押される客車の最前部には「ラッパ屋」といわれる人が乗り、客車を押す機関車と連絡を取りつつ前方の安全を確かめていました。

 

2.最も○○な列車

寝台特急「北陸」は上野〜金沢間を運転していました。


運転距離は、517.4km(宮内〜長岡間の往復計6kmと尾久駅経由による差分0.2kmを含みます)。


これは、昭和50(1975)年3月10日ダイヤ改正で寝台特急となって以来、「最も短い距離」の「ブルートレイン」でした。

所要時間も7〜8時間で、これもまた最も短かったです。


ちなみに、平成24(2012)年8月現在、日本で最長距離を走る旅客列車である「トワイライトエクスプレス」は大阪〜札幌間1495.8kmを、下り札幌行きは21時間49分、上り大阪行きは22時間47分かけて運転しています。


「北陸」は距離・走行時間とも「トワイライトエクスプレス」の約3分の1でした。


このように、短距離&短時間という列車が寝台特急「北陸」でしたが、過去には「北陸」よりも短距離&短時間の寝台特急がありました。


それは、昭和48(1973)年10月1日改正から山陽新幹線が博多まで開業した昭和50(1975)年3月10日改正で廃止された岡山〜博多間の寝台特急「月光2・1」号(使用車両は583系)でした。


運転距離は442.2km、走行時間も下りが6時間53分(岡山23:43発→博多6:36着)、上りが6時間52分(博多23:45発→岡山6:37着)と寝台特急「北陸」よりもさらに30分〜1時間ほど短かったのです。


定期寝台特急列車の歴史において走行距離、時間とも一番短いものではないでしょうか。

 

3.続行運転

廃止された寝台特急「北陸」は、上下とも急行「能登」と数分〜15分程度の差で発着していました。


下り列車の金沢着は、「北陸」が6:26、「能登」が6:29。


なお、下り列車の上野発車時点では30分の時間差がありましたが、金沢到着時には3分差の続行運転となっていました。
上り列車の金沢発は、「能登」が22:15、「北陸」が22:18。


上野には「能登」が6:05、「北陸」が6:19に到着していました。
朝の通勤ラッシュを避けるため上野には早朝の到着となっていました。
上下とも続行運転となっていたのは、そもそもが同じ「北陸」を名乗っていたからでしょうか?

 

4.上野発は同一ホーム

寝台特急「北陸」の上野駅での発車ホームは13番線です。

これは、「カシオペア」(16:20発)、「北斗星」(19:03発)、「あけぼの」(21:15発)と同じです。

数少なくなった夜行列車が同じホームからそれぞれの目的地へと向かうのです。

ちなみに、上野の到着ホームは14番線でした。

 

5.最後の直流電機牽引

平成21(2009)年3月14日ダイヤ改正EF66が寝台特急けん引から撤退したことで、「北陸」は「あけぼの」とともに直流電機機関車が牽引する数少ないブルートレインの一つとなりました。


そして、平成22(2010)年3月13日ダイヤ改正で「北陸」も廃止されたため現在では「あけぼの」が直流電機機関車が牽引する唯一のブルートレインとなっています。

 

6.唯一。そして、最後の14系定期運用

平成21(2009)年3月14日ダイヤ改正で「富士・はやぶさ」が廃止されました。

これで、「北陸」は寝台特急では唯一の、そして、最後の14系寝台客車の定期運用となっていました。


14系寝台客車は、20系客車に次いで誕生した系列です。

昭和46(1971)年に量産先行車10両が登場し、昭和47(1972)年に量産タイプが一気に150両新製されて新製が完了しています。


寝台特急「北陸」用の14系寝台客車は14系14形といわれる新製後40年近く経過した車両ばかりで、20系客車が廃車された現在では最も古い車両です。


「ソロ」と「シングルデラックス」の種車も昭和46(1971)年〜昭和47(1972)年に作られました。


平成21(2009)年3月14日ダイヤ改正で廃止された「富士はやぶさ」も最終的には14系寝台車でしたが、大部分は、14系15形といわれる昭和55(1980)年以降の新製車でしたから、「北陸」に使われていた14系寝台客車は14系15形にくらべ、約10年古いです。


平成24(2012)年4月1日現在、元寝台特急「北陸」用の「14系寝台車」は全車保留車ながら7両がJR東日本 尾久車両センターに在籍しています。

 

7.現在は7両

最終期の寝台特急「北陸」は8両編成でした。

「北陸」を担当していたJR東日本 尾久車両センターには14系寝台車が23両配置されていました。

8両編成が2組しか作れない数でした。


寝台特急「北陸」には、1、5、7、8号車に開放タイプのB寝台が組み込まれていました。


そのうち、1、5、8号車はスハネフ14形といわれる先頭車(最後尾)に組み込まれる形式で、7号車には、中間に入るオハネ14という形式でした。


オハネ14形は、「北陸」用の4両だけが全国でも唯一の貴重な在籍車でしたが、平成22(2010)年3月13日ダイヤ改正で「北陸」が廃止された後、すべて廃車されてしまいました。


平成24(2012)年4月1日現在、元寝台特急「北陸」用の「14系寝台車」は全車保留車ながら7両残っています。

内訳は、もと「ソロ」のスハネ14 702、756、758、759ともと「シングルデラックス」のオロネ14 701、702。

そして、唯一のスハネフ14形であるスハネフ14 27です。


スハネフ14形・オハネ14形とも開放タイプで味気なかったですが、寝台が2段式となった以外は新製された時の形をとどめていた貴重な14系寝台客車でした。



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