寝台特急「金星」とは?

寝台特急「金星」とは?

寝台特急「金星」とは名古屋〜博多間を運転区間とした寝台電車特急です。


昭和43(1968)年10月1日ダイヤ改正(いわゆるヨンサントウ)で運転開始しました。


誕生から廃止まで一貫して581または583系寝台電車で運転されました。


「金星」とは、太陽系の星の名称です。


言葉の響きも良いため夜行列車の名前には最適でした。


「金星」の名前が列車名としてはじめて使われたのが昭和36(1961)年3月で東京〜大阪間の153系急行形電車12両を使った夜行急行に付けられました。


昼間は「なにわ」・「せっつ」などとして運行し夜間の折返し運用として「金星」に使われたのです。


153系「金星」は日本最初の電車夜行急行でもありました。


東京〜大阪間の夜行急行「金星」は昭和40(1965)年10月をもって廃止されました。


「金星」の名は北陸本線大阪〜富山間の寝台急行列車に移ります。


北陸本線の「金星」は昭和43(1968)年10月1日ダイヤ改正で「つるぎ」に統合されて消滅しました。


しかし、このダイヤ改正から名古屋〜博多間に寝台特急列車が新設され、その名称に「金星」が使われることとなりました。


3度目にして特急列車の名称となったのです。


寝台特急「金星」としてデビューした昭和43(1968)年10月1日ダイヤ改正時の運転時刻は、下り15Mが名古屋22時42分発→博多10時05分着、上り16Mが博多18時50発→名古屋6時15分着でした。


下りは名古屋で東京20時30分発の最終「ひかり53号」の接続を受け、上りは名古屋で「こだま202号」に接続して東京8時55分着でしたから、「金星」は首都圏〜九州間でも利用できるよう時刻が設定されていました。


使用車両は南福岡電車区(現在の南福岡車両区)の581または583系の12両編成。

1等車(現在のグリーン車)のサロ581と食堂車のサシ581も各1両ずつ組み込まれ、食堂車も営業していました。


現在では信じられませんが、「金星」が誕生した当時、東京〜九州間に「あさかぜ」をはじめとする寝台特急が6往復、くわえて急行列車も運転されていましたが、繁忙期には需要が上回る状況でした。


寝台特急「金星」は、中京地区の需要にくわえ新幹線を介して東京〜九州間の列車をサポートしていました。


寝台特急「金星」の車両は、一貫して583系が使われました。


「金星」とペアになったのは、名古屋〜熊本間の「つばめ」(5M・6M)でした。


「つばめ」は、従来485系電車であったのを「金星」のデビューと同時に583系に置き換え、昼間は「つばめ」、夜は「金星」としました。


昭和43(1968)年10月1日ダイヤ改正時の「金星」関連の車両運用は、熊本〜6Mつばめ〜名古屋〜15M金星〜博多、博多〜16M金星〜名古屋〜5Mつばめ〜熊本で名古屋到着後は神領電車区(現在の神領車両区)に入区していました。


「金星」は、東北の寝台特急「はくつる」寝台特急「ゆうづる」とともに昼夜兼行という583系の特徴を最大限に発揮する列車となりました。


昭和45(1970)年3月1日ダイヤ改正では寝台特急「明星」の増発にともない列車番号が17M・18Mに変更されています。


同年3月15日からは「金星」をはじめ「月光」や「明星」に組み込まれている食堂車サシ581が営業休止となります。


以後もサシ581は引き通しの関係から編成に組み込まれていたものの、営業休止は定期寝台特急「金星」の廃止まで続いたようです。


昭和47(1972)年3月15日ダイヤ改正で山陽新幹線は岡山まで開業しました。


この改正でデビュー以来ペアを組んできた「つばめ」は岡山発着のエル特急とされたため、「金星」は、新たに名古屋〜富山間の「しらさぎ」をペアとしました。


昭和48(1973)〜昭和49(1974)年の繁忙期には名古屋〜熊本で、臨時特急「金星51号」(上下とも)が14系座席車の全車座席指定で運転されました。


時刻は下りが名古屋18時40分発→博多7時16分発→熊本9時04分着、上りが熊本18時55分発→博多20時54着→名古屋9時30分着で下りは定期列車の前に、上りは定期列車の後の運転となっています。


この臨時特急は運転区間や時刻が変わりながらも比較的長期間にわたって設定されていました。

昭和50(1975)年3月10日ダイヤ改正で山陽新幹線は博多までの全線が開業しました。


このダイヤ改正では、山陽本線の昼行特急は全廃され、夜行列車は583系の「月光」が廃止されるなどしましたが、寝台特急「金星」は存続しました。


昭和53(1978)年10月や昭和55(1980)年10月などのダイヤ改正で他の寝台特急が廃止あるいは削減されていきましたが寝台特急「金星」は、唯一の名古屋発着の寝台特急として運転されていました。


この時期の変化として昭和47(1972)年3月15日ダイヤ改正以来ペアを組んできた「しらさぎ」から昭和53(1978)年10月ダイヤ改正で撤退したことです。


「しらさぎ」とのペアが解消されたことで「金星」に使われる583系は名古屋〜博多間を往復するだけの単純なものとなり名古屋到着後は夜まで神領電車区(現在の神領車両区)で過ごしていました。


いっぽうで、昭和50(1975)年3月10日ダイヤ改正の山陽新幹線博多開業以後は利用者の減少に悩まされ、デビューから14年後の昭和57(1982)年11月15日ダイヤ改正でついに廃止されました。


昭和57(1982)年11月15日ダイヤ改正では上越新幹線大宮〜新潟間が開業し、同年6月23日のダイヤ改正で暫定開業していた東北新幹線大宮〜盛岡間も本格開業しました。


利用者の新幹線への移行などにともなう夜行列車の大幅削減がはじまる頃でした。


寝台特急「金星」は、そもそも新幹線を介して東京〜九州間の寝台特急をサポートするもので、廃止しても「さくら」や「みずほ」で「金星」の利用者も補えるという判断もあったと思います。


ちなみに、廃止直前の昭和57(1982)年9月時点の運転時刻は、下り21Mが名古屋22時50分発→博多9時39分着、上り22Mが博多18時47発→名古屋6時09分着でした。


使用車両は向日町運転所(現在の吹田総合車両所京都支所)581または583系の12両編成。


グリーン車のサロ581と食堂車のサシ581も各1両ずつ組み込まれていたものの、食堂車は営業休止でした。


なお、581・583系寝台電車を用いた定期列車が廃止された後、「金星」の名称は号数なしの臨時特急列車として名古屋〜西鹿児島間を14系座席車で運転する列車に何回か使われています。



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